NO.055 Message From Tribe

Jun 05, 2011

今回の東北のツアー、
『ホピの予言』上映について

まず3月11日に起こった地震、
それに伴う津波による被害によって
多くの方が亡くなり、
そしてその遺族の方々が今も悲しみの中にいる事を、
同じこの時、この場所にいる人間として、悲しく思います。

私は音楽を通して日本各地、
世界各地を廻るという事を長年やってきた手前、
この東北にもたくさんの友人がいます。
なので決して他人事では無いのは明らかであり、
また私のルーツの一つのライン(血統)が
東北にあるのは確かなので、
無関係でもありません。

4月には、仕事の合間を縫って、
神奈川に住む仲間達と共に福島(南相馬市)、
石巻、南三陸、気仙沼、陸前高田、そして女川を
ボランティア/物資配給等をしながら5日間で廻ってきて、
あまりの悲惨な状況に、テレビや新聞では伝えきれない、
伝えない状況を肌で感じてきました。
(そのタイミングが49日だったので、
喪服の方を多くお見かけしました)

一個人として、この世界とは、
どういうものかを知りたいという
欲求はこの年になっても全く衰えることはなく、
日本の歴史、世界の歴史、
人類の歴史に対して、ある意味どん欲に、
特に音楽を通して理解をしようと努めてきました。

その私の探究心、好奇心の中で出会ったもののひとつが、
この『ホピの予言』という映画です。

この映画は宮田雪(きよし)さんという監督が
80年代初頭に創られた作品で、
私は今から約13年前に東京西荻にあるホピット村という
八百屋/本屋/文化センターが
ひとつになっている建物で上映されたのを
友人の誘いで観に行き、
大変衝撃を受けたのを今でも覚えています。
(ちなみにその上映後に、その下の本屋でたまたま手に取った
桜沢如一著のマクロビオティックという本とも出会いました)

私自身10代前半にチェルノブイリの空気を感じていましたし、
多くはありませんでしたが数組の
ミュージシャン達の放射能の危険性を
訴えている音楽を聴き、多感な十代に学校では教わらない、
テレビや新聞では報道されない『現実/事実』を
音楽/芸術を通して教わってきました。

ネイティブアメリカンという言葉も
今はだいぶ定着してきましたが、
まだインディアンという言葉の方がポピュラーだったその時期、
今までの白人から観た彼らのイメージとは違う観点で
アクセサリーを通して、
彼らの崇高な魂(スピリット)の匂いを
感じていたのかもしれません。
(今では公私ともにお世話になっている
作家の北山耕平さん訳の作品
『虹の戦士』等もヒントになっていたと思います。)

また父の影響もあり家庭内に
広瀬隆さんの著作がたくさんあり、
それらを意味(わけ)もわからず
眺めていたのも、
なにかしらの導きだったのかもしれません。

原爆という悲劇を直接味わったのは、
言うまでもなく日本が最初で最後のはずでした。

ですがそれは間違いだったようです。

そして原発の問題。

これはまさしく原爆を製造している人間達と、
全く一緒なのも報道はされないようです。

何故彼らは執拗にこのシステムを作ろうとするのでしょうか?

この映画を見て頂ければ、誰もがこの世界に対する認識を
多少変化せざるをえない事は確かでしょう。

皆さんと一緒に考え、行動していけたら幸いだと思っています。

そして東北ツアーの目的は2つあります。

日本中の放射能のゴミ(廃棄物)を一手に引き受け、沈黙を守る青森、
下北半島に位置する六ヶ所村/大間地帯。

そこまで行って、何を感じるのか。何がやれるのか。
自分にも問いかけてみようと思っています。

また2002年夏に家族で訪れた弘前ねぷた、青森ねぶたへの巡礼。

後から知ったのですが、弘前のねぷたが戦争に行く前の祭、
戦争から帰ってきた後の祭がねぶたという事で、
その2つが対となり、テーマが

『天災は避けれないが、人災は避けよう』

なんて今の状況に適したテーマなのでしょうか。

その弘前でのねぷたの音楽は、
その祭が持っている意味を知らずして、
私に涙を流させました。

それは、音楽というものが持つ、
無形の(口承文化として)ハードディスク、
人類の、作者の記憶として、
私の魂に直接、その悲しみを伝えたのだと思います。

私は音楽を愛するものとして、
この時ほど音楽の偉大さを知ったことはありませんでした。

また東北の、日本の祭の『深さ』を知り、自分の種族の、
人類である事の誇りを取り戻した瞬間でもありました。

この偉大な『文化』をもっと多くの人に、
世界中に響かせたいと想っています。

そして

皆さんとお会い出来るのを楽しみにしております。

初夏

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