NO.058 釈放されてからのコメント2

Jul 21, 2011

さて
昨日からの続きです。

まず野辺地警察署の留置所に入れられ、
改めて、全ての荷物を没収されます。
すべてに名前が付けられ、釈放されるまで管理?されるそうです。

檻の中に持ち込めるものは、基本着ている服だけ。

それも『ひも』の付いたものは禁止。

何故かと言うと自殺防止の為、という事です。
ボールペンに関しても、特殊な尖っていない形状に加工していたりと、
やたらと自殺を恐れているように感じました。

『そこまでか〜』と思いましたが、
いつ出れるともかぎらない状況にいる人にとっては
本当の絶望を感じた時、、

考えてもおかしく無い事だと、
後に、分かりました。

家宅捜査の時に絶対連れて行かれる事を確信した私は、とっさに
『本は持っていけるのか?どれくらい?』
と聞いて、どうにか6冊まで持ち込めました。

持っていった本は

天空の蛇
音の神秘
遠野物語
ゲーテへの感謝
黒澤明〜音と映像
大衆音楽の真実

でしたが、どれも途中まで読んでいた本だったので、
2週間で読み終えてしまい、その後の1週間は留置所内にある
なんとも普段読まない本/マンガばかり、およそ50冊くらいの中から
選ば無ければならなかったのです。

結果的には普段読まない様な種の本を読め、楽しむ事も出来ました。
例えば、

ボルネオホテル
池袋ウェストゲートパーク
釣りバカ日誌
鈍感力
こちら救急センター
ゴルゴ13
人間の証明
翔太の寿司
等?。。。。

著者も、出版社も分からず、ただ A-023とかと上記の様なタイトルだけ。
それを檻越しに、リストを見ながら希望を伝えるという状況です。
そのとき他にも4−5人いたので、タイミング次第。。

それ以外にも限られた自由と言うと、
『水』以外の飲み物の選択(自由では無いですね)
もあります。

ちなみに
水はもちろん水道水で、しかも、
もの凄くまずい。。。

それは近くに山が無いかららしい、と説明されましたが、
野辺地署の皆さんも、口を揃えて『マズイ』と言っていました。
一人の刑事さんは赴任してきて早々、髪の頭皮が荒れた、とまで言っていました。。。
(ちなみに塩素と水道水の事、、
第二次世界大戦後のGHQの指導によるものだというもありますよね。)

無理言って、、署内で唯一ある水道水に浄水機が付いてるのが一つある、という事で
こちらの要望を聞いて、わざわざ下の階まで汲みに行ってくれたようです。
あくまで檻の中なので、実際どういうものか、実際どうしてるのかは、
知る由もありませんが、、まさしく神のみぞ知るという感じでしょうか。。

話を戻して、『水』意外の選択ですが、
グリコ オレンジジュース
カゴメ 野菜ジュース
雪印 コーヒー牛乳
おいしい牛乳

という4つの選択肢でした。
ちなみに自分は普段牛乳を飲まないので、必然的に
上記2つにしぼられます。

値段は80円くらい。ちなみに消費税はどうなっているんでしょうか???

またこれが不思議なのですが、全部で6本まで買って良い、という事です。
1週間は7日間。
何故、一日だけ飲めない日を作るんだろう。。

根本的に
なんで本数を制限されなければいけないのかも、
いろいろと、いろいろと、ありますが。
ささやかな疑問。。

あと購入出来るものは

菓子パン
チョコレート
かっぱえびせん
ノート
洗濯洗剤
ハブラシ
歯磨き粉
タオル(手ぬぐい)
綿棒
下着

それくらいでした。

いくらお金を持っていても、意味無いですね。

ひとまずノートがあったのは、まさしく『救い』でした。

ペンを借りれる時間は、朝の9時から昼11まで、
あと12時から5時まで。
それだけです。
その間はノートに持ち込んだ本からの言葉等、
絵を描く事は禁じられていたので、隠れて描いては
破ってトイレに捨てなければいけませんでした。

小学生のとき、妙に歴史好きで、頼まれもしないのに、
日本の歴史を挿絵付きで!自分でノートにまとめていたのです。。

それ以来の真面目な自主的な勉強!

格子越しに見える、格子の、外の杉の木に絡まるツタを観るしか、
何も外を感じるものは無い空間の中、内なる宇宙を見つめずに、
何をすれば良いというのでしょうか。

冗談を言っている訳でも、カッコつけている訳でもないのです。

すべてを奪われるというほどでは、無かったのかもしれませんが、
このまま何年も、何十年も、この空間にしかいれないのだとしたら、
想像しただけでも、暗黒を感じます。

暗闇の中に、光を見つける様に
なにかを探すでしょう。

多くの、特に、不条理な罪を着せられ、投獄された人達の
悲しみ、つらさは
自分の投獄される1ヶ月前に、たまたま?観た

グアンタナモ 僕たちが観た真実

という映画で、、東北にバイクでツアーに出る前に、観たばっかりなので、
あまりにも、生々しく自分のおかれた現状と、世界で行われている不条理の中
投獄された人達の気持ちを感じ、考えてざるを得ませんでした。

是非観て欲しい映画です

そして今回の取り調べで、
刑事にも、検察官にも取調中に聞かれた質問で、
インパクトがあった質問は、

『あなたは反原発思想なんですか?』
という質問です。

思わず、まさしく思った事も無い『思想』だったので、
とっさに答えた事は
『私は福島南相馬に行ったりしたのもあり、
目の前から自分の故郷が立ち入り禁止になり、
今まで先祖代々すんでいた場所を追われ、
その家族の歴史や記憶を奪われた状況を観てきたので
それらの事を含め、
原発に限らず、
それらのことが起こる事を悲しく思いますし、
そういう事には反対です。
私が民族音楽に特に惹かれるのは、そういう訳でもありますし、』

等と
私情を挟みまくる返答をせざるを得ませんでした。

彼らに、その自分の『気持ち』が伝わったかは、
人の心は見えないので知る由もありませんが。。

拘留後半には刑事はもとより、
検察官は
『私だって原発より、クリーンなエネルギーの方が 良いですよ!』
と言っていました。

「それでもあなたがやったステッカーを貼ったという
のは犯罪ですから、』
と、ちゃんと付け加えられましたが、、

その罪の代償は
禁固3年以下の懲役、もしくは50万円以下の罰金
という事です。

78時間の拘留期限前に警察が逮捕拘留延長を
要請する為に、
(手錠をかけられ、警察官と『縄』でつながれた状態で)
裁判官に会いに連れて行かれます。

その時に人生経験豊富な年配の、甘いも辛いも
人生を知った人が、その裁決を下すのだろうと、
淡い期待を添えていましたが、、

下手したら、自分よりも年下なんでは、と思う様な、
若い、新宿、秋葉原らへんにいそうな
『裁判官』を観て、
久々に目がくらみ、
視界が真っ暗になったようでした。。

それでも希望を探すのが、人間なんですね。
世の中にはもっと絶望的な状況におかれた人達がいると思うと、
『それでもやり直そう。この状況から学ぼう。』と考えるようです。

手錠をつながれた状態でも。

つつきはまた。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Tumblr