NO.108 ノーム・チョムスキーインタビュー

Jan 27, 2014

(改めてになりますが、、)
尊敬する友人である
TOSHIO BING KAJIWARAの
衝動的?!な翻訳による
作家チョムスキーへの
インタビュー記事を掲載させて頂きます。


作家のノーム・チョムスキー教授
『DEMOCRACY NOW!』ラジオ番組電話インタビュー

2013年9月11日のオバマの演説の後に、、、

翻訳:
Toshio Bing Kajiwara



以下
ノーム・チョムスキー談:

ロシアによる提案はオバマにとって
天からの贈り物とでも言うようなものでしょう。
政治的な大敗から彼を救うことになりますからね。


オバマは現在国際社会から
ほぼ孤立した立場に置かれています。
シリアを爆撃することには
イギリスですらも同意していないし、
自国の国会の容認も得られるとは思えない。
正に危機的な立場から抜け出す道筋を
ロシアに与えられたという訳です。

しかしオバマはシリアに対する軍事介入の体勢は
断固保持すると明言しています。
国連憲章が明確に禁じているのは、
軍事力の行使だけでなく、
軍事的圧力の行使であるにも関わらず、
無法者であるアメリカは
国際法において犯罪とされている恐喝行為を
堂々と主張し続けているのです。

オバマの演説において興味深いのは
彼が「何を語らなかったか」ということだと思います。

今という時は、
中東の紛争地域の各国が化学兵器を禁止する
国際条約に合意し参加することを推進し、
化学兵器を全面的に廃絶するための絶好の機会なのです。

オバマはアサド政権が化学兵器に関する
国際的な秩序を乱したと主張しておりますが、
化学兵器に関する国際法は化学兵器の使用だけでなく、
化学兵器の製造と保管も禁じています。

しかし、
不法にシリアの領土の一部を占拠しているうえに、
化学兵器に関する条約を批准することもなく、
化学兵器を備え持っている国があります。

イスラエルです。

オバマの主張はその現実には触れることなく
化学兵器を否定するという矛盾の露呈なのです。
化学兵器はシリアのみでなく、
全域から排除されるべきであることは当然でしょう。

その事項以外においてオバマの演説に
特筆する部分はありませんでしたが、
アメリカ特有の政治的論議に慣れていない人にとっては
衝撃的な要素も多々あったと思います。

オバマは過去70年間において
アメリカこそが
世界の安全保障を支えてきた
主軸的存在であると言い放ちましたが、
70年間と言えば、
例えば40年前の9月11日に南米諸国で
「一度目の911」と呼ばれている大惨事がありました。

チリの議会制民主主義を叩き壊し
残忍な独裁体制を配置したクーデターがそれであり、
アメリカの軍事支援と工作によってなされた犯罪行為でした。

さらに遡れば、
イランにおける議会制民主主義に対する破壊工作、
そしてその1年後にはグアテマラでも同じことをしました。

数百万人が犠牲になった戦後最大級の犯罪と言われる
インドシナ半島での大虐殺を引き起こし、
コンゴに独裁政権を擁立し、正当な理由も無いまま
イラクに侵攻したのもアメリカです。

まだまだあります。
それが世界の安全保障を支えるということなのでしょうか?

ハーバード大学の法学科を卒業した人間が
あのような嘘を平然と口にし、
それが異論も無いまま受け入れられる。
そんな状況には驚愕させられます。

オバマの演説を言い換えれば、
自分は歴史に関してはどんな大嘘でもつく、
過去70年間のアメリカの大罪を全てもみ消し、
違法であると知っていながらも軍事的脅威に世界を曝し、
イスラエルの立場を擁護する為に中東紛争地域において
化学兵器に関する国際法を主張することはしない。

そういうことになると思います。

確かにシリアにおける化学兵器の使用を捕らえたビデオを
視てみるのはいいでしょう。
でも、同時にサイゴンの病院で産まれ続けている
奇形児たちの写真を直視する必要もあるのではないでしょうか?

1961年にジョン・F・ケネディ大統領の指揮の元、
南ベトナムに対してダイオキシン系の化学兵器
「エージェント・オレンジ」を使った
大々的な化学兵器攻撃を展開した史実をです。
ダイオキシンは最も知られた発がん物質の一つですが、
食料生産地帯を中心に南ベトナムの国土全域に
エージェント・オレンジによる攻撃をしかけ、
数百万に上る死傷者を出しました。

今でも続いているその化学兵器攻撃による被害は、
攻撃を受けた者達だけでなく、
アメリカの兵士達の間でも続いているのです。

更には2004年に
アメリカ軍海兵隊によって攻撃を受け、
街の大部分を破壊され、
数千人の死傷者を出した
ファルージャの現況を注視することも必要でしょう。

未だ未確認とされている兵器が使われたファルージャでは、
広島に匹敵する放射線量が観測され、
病院からは胎児の奇形に関する報告が絶えず、
遺伝障害を背負わされた子供達が苦しんでいるのです。

オバマの言う世界安全保障の主軸であるとは
こういったことなのでしょうか?
時間があれば沢山の記録をここで検証したいところですが、
これらのオバマが「語らなかったこと」が
何であるか知るということが
我々全てに課されていると言っておきたいと思います。

アメリカ合衆国が国際法の産みの親であることは
冗談のようですが本当のことです。
全ての国々が国際法を遵守することを求めた
安保理決議を拒否したこともあるアメリカがです。

それはレーガンが大統領を勤めた80年代の話ですが、
アメリカによるニカラグアでの軍事行為が違法、
つまり国際テロリズムであるという
国際司法裁判所による判決を
アメリカが拒絶したことを受けて、
安保理は対象をアメリカに特定してはいないにしろ、
アメリカに対し国際法を尊重することを求めたのです。

アメリカは国際法をことごとく犯し、
国際条約に参加することをひたすら拒んできた、
ならず者の先駆的存在です。

実際にアメリカが参加した国際条例など殆どありませんし、
参加しているとしても、
それはアメリカだけを特別扱いしている条例ばかりなのです。
虐殺行為に対する国際条約に関しても、
アメリカだけがそれを自己認可する権限を固持しています。
ユーゴスラビア紛争をめぐる裁判でNATOに対して
国際司法裁判所が立件した容疑に虐殺行為がありましたが、
アメリカは裁判所に対しアメリカ合衆国は法的に
虐殺行為に対して自己認可の権限を有していると陳情し、
それが認められたという事実があります。

その後はアメリカを除くNATO加盟国に対してのみ、
虐殺の責任が問われたのです。
アメリカは1946年に近代化した国際司法裁判所の
立ち上げに関わりましたが、
アメリカの参加には保留事項があり、
それはアメリカが国際条約や法律に対して
自己認可の権限を持つという内容のものでした。

国連憲章もまたアメリカに属する組織によって
制定された憲章です。
故にアメリカは国連による軍事介入や
軍事的脅威の行使に関する法律に対し、
自己認可の権限を許されているのです。

これらは世界の現実として
認識されるべきことではありますが、
正気の人間が事実とは極端に異なる、
真っ赤な嘘を、
そうと知っていながら堂々と口にする様には
やはり閉口させられます。
何百万もの被害者達がそのことを証言出来るでしょう。

オバマが演説の中で描いた世界は、
おとぎ話とも言えない程に
愚かしい偽りの世界なのです。

シリアにおける化学兵器の使用に対して
なされるべきことは、
中東における化学兵器の使用、保持、製造に関する
国際条例を制定することです。

それはつまり中東の各国が条例に賛成するしないに関わらず、
化学兵器を一同に放棄することを
世界が要求するということです。
本来は全世界でなされるべきなのですが、
この時点では中東に的を絞るとしましょう。

何故なら
それを可能にするタイミングが正に今であるからです。

それはアメリカの同盟国である

イスラエルも同様に

化学兵器を放棄し、
国際機関による審査を
受け入れなくてはならないということであり、
核兵器に対しても同様のことをしていくということです。

その次なる段階は、
国連特使のラクダール・ブラヒミ氏が提案しているような、
ロシアが賛同しても
アメリカが足を引っぱってきた
ジュネーヴにおける中東和平交渉を
ついに進展させることです。

このことについてもオバマは誤った見解を示しましたが、
シリアが自滅的な状況から脱する唯一残された希望は
他ならぬ和平交渉なのです。

アメリカは暴力的な軍国主義を貫いてきました。
ベトナム、インドシナ、イラクなどに侵攻し、
スンニ派とシーア派の衝突を誘発して
中東を混沌に陥れ、
世界中で武力行使を展開してきたのです。

他にも沢山の記録がありますが、
とにかくアメリカは一方的な判断で
いともたやすく軍事行為に乗り出していく
体質を持った国家なのです。

他国との同盟関係に基づいて
武力を行使することもありますが、
今回はそれもままならぬ状態で
火ぶたを切って落とそうという構えを示し、
そのようなアメリカの強硬姿勢が
平常となりつつあるのが現実なのです。

アメリカは武力とその脅威を行使することを律する
国際法に対する自己免疫を固持しています。

オバマがイランに対して
武力行使を含む全てのオプションは
開かれたままであると宣言すること自体が
国際法の侵犯なのです。

これは何も最近始まったことではありません。

アメリカが国際安全保障の
主軸を担ってきたと
オバマが言った過去70年間に於いて、
アメリカ以外にこのような規模で他国に対して
武力を行使してきた国が他にあるでしょうか?


インタビュワー:
シリアに対する
武力介入に賛成する人達の主張は、
武力による脅威があるからこそ
アサドは化学兵器を放棄すると言い出したのだ、
という主旨のものですが、
そのことに対してはどうお考えですか?

軍事力の脅威に効果があるのは確かです。
ロシアが50年間に渡って
東ヨーロッパを統治した背景は軍事力の脅威であり、
ヒットラーが
チェコスロバキアを統治することが出来たのも
軍事力の脅威によるものです。
だからこそ国際法で軍事的脅威を他国に対して
行使することが禁じられているのです。


軍事力の行使を正当化するための口実は
一般的に説得力を失いつつあり、
そのことは
イギリス議会が反対の姿勢を見せたことや、
アメリカ国会において
軍事介入が却下される可能性が
高いことが示している通りですが、
ここに至ってアメリカは
「最後の手段」とも言える
カードを出してきました。

それは全ての口実が効力を失ったときに言われる
「アメリカの信頼性が危ぶまれている」
というカードです。

アメリカの信頼性が危機的な状況にあるのは
確かに事実です。

オバマは軍事介入を布告したのであって、
それは何があっても行使されなければならない。
信頼性を最重視するという教義は、
国際関係の業務において
絶対とも言える重みを持っています。
覇権的な国家が信頼性を
失うことがあってはならない。

これはマフィア・ドクトリンと呼ばれる教義であり、
世界秩序に関する
最も重要な教義であるとされているのです。

マフィア・ドクトリンは時に
ドミノ理論とも呼ばれます。

今ここで我々の信頼性が損なわれたならば、
ドミノ倒しのように
覇権の構造は崩れていくだろう。
今その相手をねじ伏せておかなければ、
やがて他国も我々の覇権に対して
抵抗するようになるだろう、
という考えです。

再び40年前のチリを例に挙げれば、
アジェンデ政権を排除する理由として
ヘンリー・キッシンジャーが訴えたのは、
チリの議会制民主主義による抵抗は
ウイルスのように広まり、
やがてはヨーロッパ南部までもが
感染する事態に
なりかねないという推論でした。
平和的な議会制民主主義によって
アメリカの覇権に挑戦することが
有効であると認めてしまえば、
やがては世界中で
アメリカの権力構造が蝕まれていくと
懸念したのです。

先程この番組内でキューバに関する
インタビューが放送された
サウル・ランダウ氏の話の内容も
また全く同様であると思いました。

アメリカがキューバに侵攻した
ピッグス湾事件に関することです。

あの作戦が失敗に終わったことを転機に、
ケネディ大統領はキューバに対して大々的で
極めて残虐な
テロリスト・キャンペーンを始めたのです。

その目的を当時ケネディの南米アドバイサーだった
アーサー・シュレシンガーは
「この世の地獄」をキューバに知らしめることである
と言っています。

これは極めて深刻な状況でした。
その後50年が経過した今でも、
アメリカが極一方的に行使したキューバに対する
過酷な経済制裁が継続しているのです。

世界は総じてこれに反対してきましたが、
無法者国家のアメリカが
躊躇することはありませんでした。

その理由は
60年代初期のアメリカ政府の内部文書にも
明確に記されています。

そこにはカストロが
「効果的に反逆」
したとしているのは
何とアメリカが1823年という遠い昔に宣言した
「モンロー宣言」に対してであり、
その反逆行為には
徹底した軍事的、経済的な制裁を行うべきである
という主旨のものでした。

これもまた
マフィア・ドクトリン
そのものであると言えるでしょう。

これはベトナムにおいても同様でした。
1950年代の内部文書において
アメリカ政府が
インドシナ半島への軍事介入の理由としているのは、
ベトナムにおける独立運動が
インドシナ半島全域に飛び火するだろうという
ドミノ理論でした。
そこではベトナムの独立自体よりも、
やがてその独立運動が
豊かな資源を有するインドネシアに飛び火し、
アメリカの利権が失われる可能性が
危惧されていたのです。

またアジア史学者のジョン・ダワーは
日本を
「スーパードミノ」として、
東南アジアの各国が自立の方向に動いた場合

日本はそれらの国々の進展を「収容」して、
技術産業の中核となることで
東アジアと東南アジアの新体制が
擁立することになる可能性が高いとし、

その場合にアメリカが駆逐されることは無いにしろ、
かつてのように利権をコントロールすることが
難しくなるだろうと指摘しています。

アメリカが第二次大戦に踏み切った主因は
ここにあったのです。
それがドミノ理論なのです。

ケネディ/ジョンソンの国家安全保障顧問であった
マックジョージ・バンディは、当時を振り返り
1965年の時点でアメリカは
ベトナム戦争から脱却するべきであったと語っています。

何故1965年なのかと言えば、
1965年にはインドネシアで
アメリカの後押しによる軍事クーデターが起こり、
何千もの人々が惨殺され、
民主的な政権を根こそぎ排除した上で、
拷問と恐喝による独裁体制が確立したのです。

インドネシアの豊富な資源を
西欧による搾取に開け渡した
その体制の誕生によって
ベトナム戦争は本質的に終焉したのです。
アメリカはその目的を達成した故に、
戦争を続けることが無意味になったという訳です。

これらの国際政治を貫く主要な原則というものは、
容易に理解することが可能であり、
共通に認識されてきました。

かつてケネディはアメリカの対南米政策を
再構築しようと考え、
アーサー・シュレシンガーを中心とする
南米研究機関を設けましたが、
その機関が大統領に提出したレポートにおいて、
キューバ問題の核心は、

カストロが
自国が抱える問題を
自分だけの判断によって
解決しようとすることにある


としています。

キューバと同じような
圧政によって統治される南米の国々において、
こうしたカストロの方法論が伝染することは、
アメリカの支配体制が腐食するということであり、
何よりも危惧するべきであると指摘したのです。
今日の中東問題と照らし合わせても、
状況は同じであることが解ります。

以上
インタビューでしたが、
上記の事実は歴史的に
押さえておくべき事だと思います。

下記もまた時間はかかりますが、
一度見ておく事をお勧めします。

基本プロテスタント系の団体の
PVだと思いますが、
ここまで詳しくキリスト教の歴史を
ひも解いて紹介してくれてる事に感謝です。





『どの聖書?』
知られざる聖書の歴史


『666―獣の数字とその刻印』






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