NO.254 Sun RaとHiroshima

May 14, 2020

 


昔からではありますが、Jazzを最近もよく聴いています。
その中でもこの2、3日はSunRaをよく聴いていて、このタイミングでは聴いてはいないけど、このアルバムは、タイトルに負けない凄まじさがあり、強く印象に残っています。



 

複雑な感情を表現する為にも音楽があるとしたら、彼の感情、思想は万人が理解しやすいものではないのは確かです。
しかし彼の音楽の支持者は自分達のようなリアルタイムに体験出来なかった人間も含めて(おそらくリアルタイムでは理解出来なかった人も多いはず)世界中に多いのは確かです。

ビジネスの為に作られたモノでは無く、作者の、訴えざるを得ない感情、思想で作られた短編小説や映画に真剣に向き合い、理解しようとする様に耳を傾けるな ら、彼の心の奥底にある優しさ、この現実を冷静に直視しながらも、それを壊し、新たに再生させようとする青い焔の様な情熱を感じれるからだと思います。

Space is the Placeという映画を21歳の時ビデオでもらい、完全に共感しましたが、この世の中は嘘、金という策略にまみれ、恐怖と不安を煽られ、真実を直視すること無く、コントロールされているのは間違いありません。

https://youtu.be/bCalqwsicls

ちなみに昔やっていたNXSのこの曲はこの映画からのサンプリングが。19年前。
https://crosspointproception.bandcamp.com/track/fall

1940年代からアメリカという土地で黒人として音楽をやっていた彼が見た世界、そして探求して、見つけ、作り上げようとした世界は、見方によっては浮世 離れしたもの、非現実的なものに見えるかもしれませんが、それはまさに現実を徹底的に直視した挙句の 非 現実を作り出す事にコンセプトがあったのだと思 います。

このアルバムは言わずもがな、1945年の8月15日広島で起こった現実を、非現実的(現実的に不可能という意味で)に、しかもその場にいなかった人間の想像力のみで、それを表現しようとする果敢な姿勢によって作られた作品です。

勿論僕もその場にいなかったのに、聴いただけで、その場の閃光、熱さ、痛み、恐怖、そして悲しみ、怒りなど言葉では表現しきれない複雑な光景を見て、何故か体感しました。

この作品に限らず、誰も表現しようとは思わないような、それが売れるとか、売れないとか打算的な作意では無い作品を多く残した偉大な人物だと思います。
ちなみにSolo Pianoも彼のもっと抽象的な感情を垣間見れ、深く浸れます。