ZEN RYDAZ『ZEN TRAX2』
ACHARU Interview
ZEN TRAX2 参加曲

「WISDOM」
Vocal : ACHARU Digeridoo & Jews Harp : GORO

「QUEST」
Voice : RHYDA, ACHARU, NISI-P Shakuhachi : KENJI IKEGAMI

「MIRRORS」
Voice : ACHARU Violin : KYOKO OIKAWA




▷名前
ACHARU

▷肩書き
Singer / Song writer / Artist

▷自身を一言で表すとしたら
ART OF FLOW


Q:ZEN RYDAZアルバム『ZEN TRAX2』へ参加したきっかけを教えていただけますでしょうか。
A:前作の『ZEN TRAX』でMACKA-CHINさんから声をかけていただき2曲参加させてもらっていて、今回も声をかけて頂きました。自分で言いますが、ZEN RYDAZとの相性が抜群なので声かけてもらって毎回嬉しいです。


Q:送られてきたトラックを聴いたときの感想、そこにどのようなリリックをのせようと思いましたか?
A:1番最初に「WISDOM」のビートが送られてきました。すでにビートのみでデジタルリリースされていて、さすがZENRYDAZのビート!カッコ良すぎ!と感動していたら、そのビートに乗せるお話をもらいました。ZEN RYDAZのビートは完成度が高いので、隙のないこのビートに「一体どんなメロディを乗せればいいんだ!」と毎回なりますが、その分、でき上がったときの感動が半端ないです。しかもトピックも「WISDOM」という壮大なトピックで……ちょうどタイミング的にその頃自分のプライベートでいろいろと大変なことがあって、怒りや悲しみなどのネガティブな感情でいることが多く、なかなか制作が進まず「今の自分にはWISDOM=叡智といった大きなことは歌えません」とMoochyさんに相談したら、Wisdomというトピックに捕われず、今の自分の歌いたいことを歌ってみたらいいんじゃないかと提案していただきました。それからいろいろと考えて、今の自分の気持ち……「そうだ! 般若の曲にしよう!」と思い(笑)。その後、般若を英語で検索してみたら、なんとWisdomだったという奇跡! 悟りを得るために、真理を掴む為に苦しみは必要なんだなと。この苦しみの向こうにWisdomがあるんだと。それが智慧となり叡智となるんだと改めて気付かされ、あんなに難しいと思っていた6分近くあるトラックにパンパンに言いたいこと詰め込みました。そして何回も何回も変身を遂げ、今の形となりました。あのときの私自身の苦しさと悲しさを、リアルにWisdomへと導いてくれた大切な1曲です。



次に送られて来たビートが”「MIRRORS」のビートでした。Moochyさんからエジプトに古代からあるスピリチュアルな儀式、ザールをテーマでもらいました。私はそのザールという儀式の本質を、「蓄積されたネガティブなエネルギーを音楽を用いて祓う、無になる、エネルギーのクリアリング」と捉えました。エネルギーをクリアにしたり、厄を祓ったりする日本の神社には鏡があり、鏡を通して神様と自分が向き合う投影の役割をしています。そこから投影の事ことを歌いたいと思いました。

"今、目の前に広がる現実は自分の頭の中を映し出した世界"
何を聴き、何に触れ、そしてどんな言葉を使うか。
そうやって自分の現実は創られていく。
自分自身で創っている世界。
だから、創り変えることも出来る。
違うパラレルワールドに移行することも、"選ぶ"ものを変えれば簡単に変わっていく。
今の現実は少し前の自分の選択の投影。
それなら選択した自分を褒めたくなるくらいベストなチョイスをし続けたら毎瞬最高になるじゃん!って思ったのでそれを歌いました。


最後に「QUEST」の楽曲が送られてきました。RHYDAのラップも入っていて、曲が出来上がっているものにもう少しエッセンスを、という感じで全体をまとめるような視点で、声ネタ素材的に歌いました。ドラムンベース大好きなので、初めて聴いたときからめちゃくちゃ大好きな曲になりました。RHYDAのラップがまたさらにバウンスしていて最高に大好きな1曲です!


Q:レコーディングを行った際の感想を教えてください。心に残るエピソードがありましたら教えていただけますでしょうか?
A:私の場合自宅でレコーディングができるので、基本的にはデータでのやり取りになります。MaLさんのスタジオにライヴのリハでお邪魔したときは機材もたくさんあるし(機材オタクなので笑)みんなでのやり取りが楽しくてやっぱりスタジオ大好き! と思いました。使っているマイクとスピーカーがうちの環境の強化バージョンだったので、そういうのも実際にスタジオに行ってわかることだなと改めて思いました。


Q:実際に曲が出来上がったときに聴いていかがでしたか?
A:超、カッコいい。
そして毎回1人で踊りまくります。
そして早くLiveしたい!!!
とさらに燃えます。


Q:ZEN RYDAZはどのようなクルーだと感じますか? 各々のメンバーの印象を教えていただけますでしょうか?
A: ZEN RYDAZ:唯一無二。
みなさんタイプが違う研究者って感じで、私にとって最高の先生たちです。御三方とも畑が違っているけど絶妙に根っこが絡まり合っていてそれぞれのフィルターを通って1つの幹になってる感じ。そこからいろんなタイプの枝を伸ばしていて、誰とどんな花を咲かせるか、って感じで1つの木だけど色んな花を咲かせるイメージです。全部色が違うのに、しっかりヘビー級の分厚いZEN RYDAZサウンドで、ドープでバウンシーにまとめ上げて最初から最後までずっと楽しませてきっちり踊らせてしまうのは、さすがみなさん凄腕DJでもあるからだなと思います。

MACKA-CHIN:いつも全体を色んな視点で見ていて細やかなケアをしてくださったり、声かけしてくれる感じがキャプテン!って感じがします。タイミングでMACKA-CHINさんがかけてくれる言葉に救われたり、背中を押してもらったりしていて、その気遣いとタイミングの良さがすごいなといつも勉強になります。音楽においてもやっぱりマスターで、「こんなのもあるよ~♪」って、なんかすごい珍しくてどツボなやつを教えてくれたりして、お話も面白くて勉強になることばかりです。あとは楽しいことを言ったりやったりしてくれてみんなを笑顔にしてくれるムードメーカーです。MACKA-CHINさんが居ると場が明るくなります!

MaL:すごくフラットな視点で、でっぱりや角をトントンと直すような、でもやりたいことの本質は抽出してくれていて導き方や気付かせ方がさすがだな、と思います。着地点を見ていて、そこがブレないんだな、と勉強になります。絶妙なスタンスとバランス、安心感、安定感がすごいです。MaLさんが"今"の音を分厚くZEN RYDAZに吹き込むことで一気に的が幅広くなってキャッチーなんだけどドープな展開になってるのが絶妙で最高です。

J.A.K.A.M. :スピリチュアルで自分の感覚に従って追求し続ける職人アーティストって感じです。空間に漂う残像のようなものを音で描いていってるような方だと思います。また、音で空間を描いたり。Moochyさんの頭の中で描いてるビジョンに対して追求して、こだわり抜くシビアさによってその世界観が確立されているんだなと感じます。またMoochyさんの独特な視点は魂的視点で、そこにさらに幅広い経験と知識が付随していてそのお話や教えてもらう情報が貴重で本当に面白くて勉強になります。制作をする際にどういう曲にするかまず話をしますが、Moochyさんとはかなり特殊な話をしていると思います(笑)。いつもインスピレーションや刺激をもらっています。

御三方ともそうですが、タイミングや人選が神がかってるなといつも思います。


Q:大場キャンプ場にて開催された「MOVEMENTS - ONENESS  GATHERING」でのライヴはいかがでしたか?
A:とにかく最高過ぎました。
人生で1番最高に楽しかったイベントと言っても過言ではないくらい。至福の時間でした。あの場に集まっていた人全員がヤバかった。結果あの空間がヤバすぎました。ZEN RYDAZで外でのLiveは初めてだったので課題は沢山見えたものの、Live自体はめちゃくちゃ楽しかったです! 年4でONENESSでやりたいです(笑)



Q:「THAT  IS  GOOD」にてZEN  RYDAZのライヴを撮影をされましたが、ミステリーツアーに参加されてみていかがでしたか? 
A:ミステリーツアーもまた最高に楽しい撮影ツアーでした! 道中も宮城県まで5~6時間あったけど、みんなでワイワイ話してたらあっという間で帰りも話してたらもう東京だったみたいな(笑)。撮影のため、夜中の2時にホテルチェックアウトだったけど0:30頃までセッションしたりして、楽しい夜を過ごしてしまって寝ないで撮影しました。ZEN RYDAZ、楽しい過ぎて寝れなくなるのが危ないです(笑)。
映像チームの方々の作品の「ZEKKEI -絶景-」シリーズもカッコ良くて大好きなので、どんなMVになるのか楽しみです。スタッフさんたちも含め30人近い人数のスタイリングを現地でしてくださった長瀬哲朗さんもすごかったです。
ヤバい人たちの周りにはヤバい人たちが集まるんだなと実感しました。尊敬する方々と一緒に作品を創れることが光栄です。


Q:今後、ZEN RYDAZでやってみたいと思うことがありましたら教えて下さい。
A:たくさんLIVEがしたいです。全身全霊でZEN RYDAZサウンドをくらわせまくりたい(笑)。ZEN RYDAZは本当にひとりひとりのキャラクターが濃くて面白くてドープでぶっ飛んだ経験を積んできた強者ばかりなので、とにかくみなさん話が超面白い! イベントでもミステリーツアーでも感じたことですが、みんなと話していてこんなに面白いお話は全部映像にしないともったいないと心から思いました。自分もあとでまた何回も聴きたいから絶対映像で残すべきだと思います。ツアーやイベントが丸ごと作品になると思うのでシリーズ化したら楽しいなと密かにわくわくしています。
この面子でもっと色んな作品を創りたい、色々なことに挑戦してみたいと心から思いました。


Q:個人的にシャウトしたいことがありましたら、教えて下さい。
A:11月の満月はZEN RYDAZの『ZEN TRAX2』を絶対にチェックしてください! アルバム通して丸ごとカッコいい作品です。映像もおたのしみに!



Photo:Nobuhiro Fukami @ Movements Oneness Gathering 2021
Text:Kana Yoshioka





ACHARU

石川さゆりをはじめとした多くの教え子を育て、トラック野郎 ひみつのアッコちゃん 魔法使いサリー ゲゲゲの鬼太郎など、数々の東映映画やアニメーションの選曲、作曲を手がけた演歌作曲家であった祖父のスタジオで音楽に溢れた幼少期を過ごす。16歳から独学でトラックメイキングやソングライティングを始め、数々の人生経験を積み重ね様々な楽曲を制作。2005年、9人編成の大所帯バンド PoPoPhuでVoを勤め2007年にSONYよりデビューを果たす。バンド解散後、シンガーソングライターacharuとしてアンダーグラウンドHipHopシーンで活動を始め、数多くのアーティストへの客演で多くの楽曲に色を添える。2010年にマイクアキラ(四街道ネイチャー)の立ち上げたレーベル”首脳組”第1弾アーティストとして1st ソロアルバム"Nasty"をリリース。NIPPS(BUDDHA BRAND),B.D,なのるなもない(降神),BRON-K,ZIGHT,タカチャ,そしてD.O(練マザファッカー)を客演に迎え、約半数の楽曲をセルフプロデュースし、その音楽性の高さで話題に。その後も数々のアーティストとのFeaturingやコーラスワーク、アイドルグループや子供向けの楽曲プロデュースなど幅広く手がけている。 
その後、自身のlabel、Natural HighSense Productionを2016年に本格始動。
単身アメリカでのLIVEや、リスナー参加型ヒーリングラジオを発案しパーソナリティーを務めるなど、新たな経験を積み新境地を開拓し、身も心も成長を遂げて完全にスタイルを確立させた。
日本と海外のトレンドを織り交ぜたオリジナルビートはAcharu自ら作りあげている。

http://acharu228.wixsite.com/acharu
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